社会福祉法人みおつくし福祉会 弘済みらい園 弘済のぞみ園

日記

弘済 みらい園・のぞみ園の日常を綴ります。

暮らしに役立つ「自律神経のお話②」

2021年11月29日(月曜日)

さてさて、タイトル倒れになった前回の教訓を踏まえて

今回は初っ端から本題に入っていきましょう。

 

「自律神経」と急に言われても、あまりピンと来ない方もいるかもしれません。

一方で、「自律神経失調症」などの言葉を時々耳にする方もいるでしょう。

 

一言で言うと、自律神経というのは、「身体の状態をオート(自律)で

丁度よく調整してくれる神経」のことです。

逆に言うと、自律神経失調症というのは、「身体の状態をオートで丁度よく

調整してくれない状態」と言うことができます。

 

朝起きたら身体は自然と活動モードに移行して、夜になったら徐々に

睡眠モードに移行します。

走ったら汗をかき、呼吸も鼓動も早くなります。寒い時には

身体が震えて体温を上げようとします。

全て身体のオート調整機能です。

 

逆に、朝起きても動けない、夜になっても目がさえて眠れない。

何もしていないのに汗をかく、息が上がる、鼓動が早くなる。

こんな状態なら、オート調整機能がうまく働いていません。

 

元気が出ないのでエナジードリンクを飲んで仕事に向かう。

眠れないので睡眠改善薬などを飲んで眠る。

そんな無理な生活をしている方もいるかもしれません。

自律神経(オート)というよりは、むしろ他律神経(外部コントロール)です。

 

さて、突然ですが人間は4つのタイプに分けられます。(突然が過ぎる)

 

・・・いやいや、実際には4つになんて分けられませんよ?(当たり前)

ただ、4つに分類して考えると分かりやすいですよ、というお話です。(便宜的にね)

 

では、4つのタイプを車のスピードメーターで表現してみましょう。

 

①安全運転タイプ

安全運転タイプの人は、状況に応じて丁度よい速度で走ります。

多少不安になったりイライラすることがあっても、逆に落ち込んだり

クヨクヨすることがあっても、基本的に安全運転ゾーンから外れることがありません。

自分をうまく調整して周りと協力したり、人に道を譲ったりする余裕があります。

安全運転タイプ

 

②高速運転タイプ

高速運転タイプの人は、人よりも速いスピードで走りがちです。

いつもどこか不安だったりピリピリしたりしていて、ちょっとしたことで

心のアクセルを踏み込んで興奮してしまいます。

その結果、焦って自己コントロールを失ったり、周りと衝突したりしてしまいます。

高速運転タイプ

 

③低速運転タイプ

低速運転タイプの人は、人よりも遅いスピードで走ります。

普段から気分が沈みがちか感情表現が控えめで、ちょっとしたことで

心の急ブレーキを踏んでしまいます。

その結果、エンストして動けなくなったり、人を避けて引きこもったりします。

一人で動けなくても、あまり助けを呼ぼうとはしません。

低速運転タイプ

 

④不規則運転タイプ

不規則運転タイプの人は、ある瞬間には感情が高ぶったかと思えば

次の瞬間には感情が沈み込んだりして、心の急発進と急停車を繰り返します。

その結果、無理なアップダウンで心がギーギーと悲鳴を上げます。

最悪、コントロールを失って事故(トラブル)を招いてしまうかもしれませんね。

不規則運転タイプ

 

さて、以上の4つの中にピンと来るものはあったでしょうか?

 

「私はこのタイプに近いなぁ」

「あの人ってこのタイプかも」

 

そんなふうに思った方もいるかもしれません。

もしピンと来るものが無くても、安心したり、不安になったり、落ち込んだり

自分の心の変化をスピードメーターで表現できることに気づかれたと思います。

 

恐らく、ほとんどの人は安全運転タイプを基本として、ちょっと高速運転寄りだったり

低速運転寄りだったり、不規則運転寄りだったりするのでしょうね。

 

そしてこういった特徴を、私たちは多くの場合、「性格」として捉えています。

 

「優しい」「温和」「心配性」「怒りっぽい」「暗い」「消極的」「気分屋」

 

・・・こういった言葉で表現するかもしれません。

しかし、もしこういった性格(固定化して変わらないもの)の多くが

実は自律神経の状態(状況によって変化するもの)なのだとしたら、どうでしょうか?

 

次回はそういったお話をしたいと思います。

(山路)

 

※暮らしに役立つ「自律神経のお話③」へつづく