社会福祉法人みおつくし福祉会 弘済みらい園 弘済のぞみ園

日記

弘済 みらい園・のぞみ園の日常を綴ります。

暮らしに役立つ子育てスキル②

2025年02月26日(水曜日)

「叱る方法」

 

こんにちは!

前回は、怒りは悪い感情ではなく当たり前にある感情だという話でした!

今回は、怒りに任せない叱る方法についてお伝えしようと思います。

 

例えば、お子さんがゲームやスマホばかりをいじっていて、こちらの話を全く聞いていないことってよくありますよね。こちらが、急いでいたり他にもたくさんすることがある!なんて時に、お子さんが話を聞いてくれないとなったら、イライラしますよね。そして、その感情のままに「聞いてる!?」「スマホ解約するで!」「ゲーム捨てるで!」と言ってしまいませんか?

 

お子さんも空気を読んできく子もいれば、反抗期に入った子は全く聞かなかったりしますよね。指示を聞いた子も空気を読んで動いただけなので、10分後にはまた同じ光景が・・・ということもあるのではないでしょうか。

 

そんな時は、自分の感情を落ち着かせる行動を最優先でやってください。怒りは数秒で落ち着いていくと言われています。その間に、その場を一度離れる、モチモチした癒しグッズを握るなど、一度、その場から意識を離して自分が落ち着く方法を取ってください。イライラの度合いで、落ち着く行動は変わってきます。イライラMAXまで来た人が、モチモチを触ったところで落ち着きません。その場から離れて、視界から外した方が落ち着きやすくなるでしょう。

 

落ち着いてからだったら、「聞いてる!?」「スマホ解約するで!」ではなく、お子さんの前に来て、「話を聞いてね。一度、スマホ(ゲーム)を置いてね」「今、いけるかな?」「無理ならいつなら良い?」と冷静に伝えられるようになりますよね。

 

ということは、日頃から、どのような怒りの度合いだったら、どのように落ち着くのかを用意しておかないといけないですね。

次回は、自分がどのようなことで怒りのスイッチが入るのかというお話をしますね。

では!

小野・中西

 

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暮らしに役立つ子育てスキル①

2025年01月29日(水曜日)

「感情コントロール」

こんにちは!

今年度より、家庭支援専門相談員になりました、中西と小野です。家庭支援専門相談員は、子どもが家庭に帰る手助けをする仕事をしています。よろしくお願いします。

この連載では、皆様の子育てに活かしてもらえるような情報をお伝えできたらと思います!

 

まず第一弾として、怒りについてお伝えしたいと思います。怒りは悪い気持ちなのでしょうか。。。

私たちの心の中には色々な気持ちがありますよね。うれしい・楽しいという気持ちもあれば、恥ずかしい・悔しいとい気持ちもありますよね?その中に、怒っている!という気持ちもあります。

 

怒りは人間にとって当たり前にある気持ちなので、悪い気持ちではないんです!怒りは、自分を守るための感情で、何か対処しないといけないよ!というサインなんです。

とは言え、お子さんを怒りに任せて叱って後悔したり、自分を責めてしまったりすることはありませんか?

 

それは、叱る方法やタイミングが間違っているんです。自分が興奮したまま叱ってもお子さんには何も伝わりません。そして、こちらの体力も疲弊してしまう。精神的に参ってしまって、後悔という気持ちに繋がってしまうのです。

 

この方法について、次回にお伝えします。今回は、怒りは悪い気持ちではないですというお話でした!!

では!!

小野・中西

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暮らしに役立つ心理学のお話④

2022年03月29日(火曜日)

こんにちは。

暮らしに役立つ心理学のお話、第4回目です。

 

3回目は、『イヤイヤ期』の子どもは、自立と依存の間を行ったり戻ったりしながら自立に向かっていくというお話でしたね。

 

4回目は、『罪悪感』という感情についてのお話です。

これまで子育てに関わる話をしてきてなぜ突然『罪悪感』と思われた方もおられると思いますが、『罪悪感』という感情も子育てに大いに関わってきます。

それは、子どもが、言葉だけでごめんなさいというのではなく、本当に悪かったなと思って、心からごめんなさいと言えるのかということに関係します。

 

心からごめんなさいが言えるようになるためには、子どもが自分の心の中で『罪悪感』という感情を抱えておけるようになっている必要があります。

『罪悪感』は私たち大人でも、感じることはつらい感情です。

ですので、子どもははじめから『罪悪感』を感じることはできません。

ではどのような大人の関わりによって、『罪悪感』を感じることができるようになり、心からごめんなさいが言えるようになるのでしょうか。

 

イギリスの小児科医であり、精神分析医でもあるウイニコットという人の視点から考えてみたいと思います。

ウイニコットという人は、小児科医として、6万人の親子を診察して、さまざまな母親の役割についての理論を創った人です。

そのウイニコットの理論の中で、『生き残ること』という考え方があります。

ウイニコットは、子どもが『罪悪感』を抱くのは、『親が攻撃されても、不安になって逃げたり、怒って仕返しをしたりせずに生き残ること』と言っています。

 

実際にはどういうことかというと、例えば、赤ちゃんが泣いている時にお母さんはその理由を察して、ミルクをあげたりおしめをかえたりお世話をします。

時々赤ちゃんは、何をしても泣き止んでくれない、おさまってくれないように激しく泣くこともあります。

そんなとき、お母さんは、赤ちゃんから攻撃されているように感じるかもしれません。

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それでも、たいていお母さんは、赤ちゃんを見捨てることなく、赤ちゃんが泣き疲れて寝て起きたあとは、また抱っこして話しかけたりします。

このような関わりがウイニコットのいう『生き残る』ということです。

 

もう1つ例を出すと、もう少し子どもが大きくなって、言葉で話せるくらいになった時、子ども自身が悪いことでも、子どもから「全部お母さんが悪い」と言われたことはないでしょうか。

そういう時に、お母さんが、「はいはい、お母さんが悪いのね」と子ども自身の『罪悪感』をいったん引き受けて抱えてくれるような関わりも、ウイニコットのいう『生き残ること』だと思います。

子どもは、だんだん心が成長していって、仕返しをしないで生き残ってくれたお母さんを、自分は攻撃していたことに気づき、本当に悪かったと『罪悪感』を抱くと言われています。

 

このように見てくると、子どもに悪いことをしたらごめんなさいと言いなさいと教えることで、本当に悪かったという気持ちをもって心からのごめんなさいが言えるようになるわけではないことが分かりますね。

子育てをしていて、ごめんなさいって言葉だけ言っていて悪いと思っていないような感じがしたり、ごめんなさいって言ってたのに、すぐにまた同じことを繰り返して、本当に悪かったと思ってるのだろうか、と心配になったときには、ごめんなさいと言うことを教えてあげる前に、子どもの気持ちをできるだけ受け止めていくことを考えてみてもいいかもしれませんね。

 

子どもの気持ちを受け止めて、仕返ししないで関わり続けることは本当に難しいことだと思います。

いつもそうできないといけないということではないと思います。

それを心がけるというくらいでいいのだと思います。

子どもの気もちを受け止めていく器を保っておくためには、お母さんをはじめ、子どもと関わる人たち自身が、誰か信頼できる人にたくさん気持ちを受けとめてもらう必要があると思います。

人に頼るのが難しいという人は、自分で自分の気持ちを認めてあげて、やさしくしてあげてくださいね。

それもできないという人は、そうできない自分をまずは認めてあげてくださいね。

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第4回の『罪悪感』のお話はここまでです。

暮らしに役立つ心理学シリーズ、第2弾はこの回で終わらせていただきます。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

ご紹介が遅くなってしまいましたが、暮らしに役立つ心理学シーズの素敵なイラストは、4回とも岩元先生が描いてくれました。

岩元先生、ありがとうございました!

 

それでは、次はどんな暮らしに役立つ○○になるのでしょうか。

どうぞお楽しみにしてください!(^^)!

(平岡)